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デザイナーに直しを言いにくい!? →言っていただかないと困ることも。~制作発注入門編(5)



としまものづくりメッセでお配りした「レスカルゴ取扱説明書」。

昨年からいくつかの展示会に出展して、制作に今まであまり関わりのなかった方からご質問を受けることも多くなりました。詳しくお話ししようとするとケースバイケースなのですが、最近、“デザイナーに仕事を依頼するのが意外と敷居が高い”とか、“制作過程がよくわからなくて躊躇してしまう方も多い”ということをうかがいました。レスカルゴでは発注が初めての方などにはその都度ご説明していますが、このブログでも何回かに渡って大まかな話をしてみたいと思っています。今回は直しを入れるタイミングについて少し。

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デザイナーに意見を言いづらい、というお話を聞きました。専門家のつくったものに直しを入れて良いものか、と遠慮(?)してしまう方もいらっしゃるとか! 思いも寄らなくてビックリしたのですが、確かに直しはないほうが制作はスムースなので、なんともありがたいような気もします。それにいろいろ変更が入って、結局最初につくったものが一番良かったね、というのも制作現場あるあるです。

それでも、発注される側が沈黙してしまうのは良いこととは言えません。

ご満足で直しがないのはもちろん喜ばしいことですが、怖いのはでき上がったあとで不満が残ってしまう、使いづらいものになってしまう、ということ。これは制作側にとっても「ラクだった」などと喜んでいられることではありません。

それからもうひとつ恐ろしいのは、気になることを我慢してしまい(あるいは気づかず)、最後の最後に突然ひっくり返ってしまうこと。現場の混乱を招き、スケジュールの遅れや追加費用の発生など、様々なトラブルの原因になります。なんとかがんばってスケジュールを間に合わせたとしても、本来なら制作後半で集中しなくてはいけない細部のチェックが甘くなり、ミスのリスクも高まります。

ではどうすれば良いかと言えば、シンプルなことで、ここは違うのでは?とか、もっとこうしてほしいとか、気になることがあれば遠慮せず、早い段階で伝えるようにすること。肝心なのは、大きなことは特に早めに言うこと。そして大きなところからきちんと決めていくようにすること。これに尽きます。

最初に決める大きなことは、制作物の骨組みで、一番核となるテーマや構成です。ここが決まれば、それに沿って時には大勢が動きますし、少人数でもその決定に従って細部をどんどん詰めていく訳ですから、そこをあとでひっくり返すとなると前述のように影響は計り知れません。

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“専門家であるデザイナーに直しを言いづらい”というのは想定外だったものの、慣れない方にはタイミングやポイントがわかりにくいのでは、という懸念はありました。

制作過程では一般的に、提案→確認・承認という工程を何度か繰り返して、最終に近づけていきます。コンピュータが制作現場に普及する前は、大枠のところから徐々につくりあげていくという過程がわかりやすく見えていたのですが、今のようにDTP化がすすむと、最初の提出物の見た目が、まるで最終の仕上がりのようになるという状況があります。これは一見とてもわかりやすそうですが、実は逆に工程を把握しにくい、その時見るべきポイントが見えにくい状況も生んでいます。

つまり最初に確認して決めておかないといけない骨格部分をすっ飛ばして、いきなりディテールのチェックに入ってしまったり、目につきやすいところだけ見てしまうという落とし穴があるのです。木を見て森を見ず、という状態です。

また、特に制作発注に慣れていない方にとっては、最初から最終のようなレイアウトを提出してしまうと、キレイなものができて来たということ自体に満足してしまったり(で、あとになってなにか違うことに気がつく)、キレイにつくり込んであるので「違う」と言いにくいかもしれません。でも経験から言って、制作発注が初めての方は、最初のアプローチの仕方や載せる内容から迷われている方がやはり多い。

そこで、レスカルゴでは日常的に制作発注をされていないお客様や直接担当の方とざっくばらんにご相談できる場合、方向性が固まっていないと思われる場合、内容が多岐にわたる場合などには、最初に手書きの大ラフで、内容や構成、方向性を確認していただく手法をとらせていただくことがあります。


小さい設計図のようなものは「サムネール」。

もしかしたら「(プロに頼んだはずなのに)こんな落書きみたいなものが出てきた」と驚かれる(がっかりされる)かもしれません。でもゆるゆるの落書きみたいなものだからこそ、それに対して意見を言いやすい。こちらからもいろいろな方向性をご提案しやすくなります。

デザインに目を奪われることもなく、内容そのものに集中できるメリットも。構成そのものはきっちり考えていますので簡単にとまでは言いませんが、細部の作業まで及んでいないため、ここでの方向転換なら比較的しやすいのです。

確認や決裁の流れ、どこまで方向性が絞り込まれているか、制作物の種類、スケジュール、その他条件で違ってきますので、常にこのスタイルで、ということではありません。最初から完成に近い形のほうが良い場合もあり、その都度ご相談させていただいています。

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違う考え方のデザイナーももちろんいると思いますし、すすめ方もそれぞれ違います。詳しくはご希望のデザイナーや制作会社に個々にお尋ねになってみてください。ご依頼の際に少しでも参考になれば幸いです。

こんな感じで、少しずつお話ししていますので、良かったらまたご覧になってください。ブログ更新はFacebookページでもお知らせしています。 ●レスカルゴデザインオフィス Facebookページ (ページへの「いいね!」で、更新情報をタイムラインでご覧いただけます) ----- [関連記事] ●制作料金=サイズ(面積)ではないというお話  そのチラシ、誰にどこで配りますか? 資料をご用意いただく時のちょっとしたヒント。

素材は早めにご用意を。使用できる(はずの)素材→実は使えないことも多いのです。

デザイナー(制作会社)に直しを入れる時のコツをひとつ。

あなたの見ている色とデザイナーの見ている色は違うかもしれません

#制作ご依頼時のお話入門編 #レスカルゴ

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